【コードバン経年変化】GANZO長財布で徹底比較 新品と12年モノの違い

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2014年に購入し、12年目を迎えた国産アニリン染めコードバン

あなたがコードバンの財布を購入する理由は、その新品の美しさに喜びを感じると共に「これからこのコードバンがエイジングするのが楽しみ!」という期待もあるからではありませんか?

僕はGANZO製国産コードバン(アニリン染め)の長財布を使い続けて12年が過ぎました。
このコードバンの長財布を購入したのは2014年のこと。

財布の価格の200倍が持ち主の年収になるという本やジンクスがあり、ためしてみようと、この長財布を購入しました

型崩れもせず、美しい状態の国産アニリン染めコードバン
型崩れもせず、美しい状態の12年モノGANZO製アニリン染めコードバン(2025.5.14現在)

あれから10年以上の歳月が過ぎましたが、このコードバンは今も現役です。この財布は美しさを保ちながらもその経年変化によって独自の風合いをまとい、ますます魅力を増しています。

この記事ではGANZOの国産コードバン(アニリン染め)の経年変化と、新品と比較した具体的な変化の様子や魅力にを詳しく解説しました。

また、長く使い続けるためのケア方法についても触れています。

僕のおすすめNo.1は新喜皮革が鞣し、レーデルオガワがアニリン染めした国産コードバンです。その中でもGANZO製は特におすすめです。

これから購入する方、すでにお持ちの方のコードバンが、世界で唯一無二のコードバンになるお手伝いができれば、

革マニアである僕の大きな喜びになります。

この記事で紹介するコードバンはアニリン染め(水染め)です。鞣し(なめし)は新喜皮革、染色はレーデルオガワで、日本国内では最も広く普及している最高峰品質のコードバンです。

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目次

【コードバンの経年変化】新品と長い年月を経たコードバンの違い

上:10年もの 下:新品
上:12年もの 下:新品(大きさが違って見えますが同じ大きさです)

水染め(アニリン染め)コードバンの経年変化について、新品と12年ものコードバンの違いを5つのポイントに絞ってお伝えします。

新品と経年変化後のコードバンの違い
  1. 外観
  2. 質感
  3. 香り
  4. 使用感
  5. 存在感

1.外観

左:10年もの 右:新品の新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染めコードバン
左:12年もの 右:新品のGANZO製の水染めコードバン

10年以上の使用によるコードバンの外観の経年変化について

新品の水染めコードバン長財布は、ブランドを問わず均一で光沢感のあり、質感もホーウィンシェルコードバンなどのオイルコードバンに比べて固めの仕上がりが特徴です。

特にアニリン染めの場合は表面は少し固めで、ややザラついた感じがします。

このザラつきは時間と共にツルツルに変化していきます。

下の動画は僕のコレクションでほぼ新品のキプリス製の新喜皮革が鞣し、レーデルオガワがアニリン染めしたコードバンです。

このコードバン自体はGANZOの「コードバン」シリーズとまったく同じ新喜皮革の鞣しとレーデルオガワ染色で、一般的に水染めコードバンと呼ばれる長財布。色はワイン×ワインです。

キプリスはMade in Japanで高品質なのにリーズナブルが魅力のブランド。このコードバンも58,300円でお買い得です

外装が水染めコードバン、内装がベルギー製ルーガショルダーという、トラ・シワ模様が美しいタンニン鞣しの牛革となっています。

キプリス製水染めコードバンのワイン色。価格も58,300円(2025年5月現在)とリーズナブル。
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一方、10年以上使用したコードバン長財布は、柔らかくツルツルでギラギラしたツヤがあります。

下の動画は光沢と質感を撮影してみましたのでご覧ください。
注意)音声が出ます

2014年に購入し、撮影時点で12年目になるGANZO製アニリン染めコードバン

これは一朝一夕で変化したものではなく、
長年の使用とともに、徐々に変化してきたものですが、
耐久性が高いので、時間をかけながらじっくり育てていけることがアニリン染めコードバンの魅力です。

オイルコードバンも経年変化しますが、アニリン染めの方がじっくり、ゆっくり変化していくというのが僕の経験からくる考えです。

エイジングスピードの違いは含有するオイル量によるもので、アニリン染めはオイルコードバンに比べて、オイル量が少なめです。

長い時間を使い続けることによって、お手入れの時のクリームやワックス、持ち主の手の脂が少しずつ染み込んでいき、やがてオイルコードバンと同じ質感になっていきます。

ただ、ゆっくり変化していくのでタイムリーに変化を実感することはありませんでした

注意)音声が出ます

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GANZOのコバは耐久力が高い

10年間使い続けても酷い劣化はない頑丈なコバ
12年間使い続けても酷い劣化がない頑丈なコバ

コバについてですが、GANZOのコバ処理は美しさと仕上げの良さで高い評判を得ています。

さらに実際に12年使ってみて、その耐久性には本当に満足しています。

実際のところGANZOのコバ処理は他ブランドと比較しても、頭ひとつ抜きでています

下の画像をご覧ください。
下の新品と比較して確かに劣化はしていますが、剥がれたり、ちぎれたりしている部分はまったくありません

まだまだ現役で使い続けられるレベルです。

上:10年もの 下:新品のコバ
上:12年もの 下:新品のコバ

市場には多くのブランドがありますが、自分自身の経験としてGANZOのコバ処理は他ブランドと比べて確実に優れていると考えています。

僕は長く革小物を使ってきましたが、コバ処理を観察するだけでその革小物の品質全体をある程度判断できるという思いがあります。

コバ処理はブランドの技術力を表す指標になる

改めて感じるのは、GANZOのコバは美しさや仕上げの丁寧さだけでなく、仕立ての耐久性も一級品であるということ。

GANZOはこれ以上美しいコバ処理は存在しないと感じさます
GANZOのコバ処理は他ブランドよりも頭1つ抜き出ています

GANZOのコバ処理や仕立ての耐久性と美しさは一朝一夕で完成されたものではなく、親会社であるAJIOKAが革製品を作り続けて100年以上の実績と経験、技術の集大成によるものだと言えます。

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2.質感

質感は使用開始してから大きく変わりました。新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染めのコードバンは、お伝えしたとおり、初めはカチッとした質感で、固いのです。

ところが、3年〜5年くらいからだんだんと柔らかくなり、12年目になるこの長財布は元々非常に柔らかいホーウィン社のシェルコードバンよりもさらに柔らかくなっています。

この経年変化には、2025年現在、使い続けている僕自身も、正直なところ驚いています。

長い間の使用により、固く密度の高いコードバンのコラーゲン繊維もだんだんとほぐれてきて、ホーウィン社のシェルコードバンよりも柔らかくなると考えています。

3.香り

新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染めのコードバンは新品の場合、少しだけ香りがあります。

ただしあまり強い香りではありません
新品でもほとんど香りがないので僕が使っている12年ものだと、まったく香りはありません。

コードバンの香りを楽しみたい人は、ホーウィン社のシェルコードバンをおすすめします

同じコードバンでも新喜皮革とホーウィン社の香りは、強さも香り自体もまったく違います

僕は革らしい良い香りだと思いますが、好みよる場合があります

僕のシェルコードバンのキーケースは使用してから2ヶ月が過ぎましたが、まだまだ強い香りを放っています。

僕の経験では財布なら半年〜1年くらい、キーケースなら4ヶ月くらいは香りを楽しむことができました

ただし、香りが全く消えることはなく、ごく薄い香りが残ります。

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4.使用感


アニリン染めのコードバンは、ホーウィンシェルコードバンや国産オイルコードバンに比べて含有するオイル量が少なめです。

オイルはコラーゲン繊維の奥まで浸透しておらず、中間くらいまでの浸透ですので
オイル仕上げのコードバンに比べて、少し固めに仕上がっているのです。

新品の場合は特に固く、シャープな質感を感じます


内装の牛革は購入直後はカード入れもスムーズとは言いにくいのですが、1ヶ月も使っているうちにアタリがついきてきて使いやすくなってきます。


コードバン自体は引っ張りやシワに対して非常に強く、表面はしっかりとした張りとコシを持っています。

しかし内装が牛革の場合は、コラーゲン繊維の構造上の理由でコードバンよりも劣化しやすい性質があり、

カードポケットや小銭入れのファスナーがついているためお札やカード、小銭の出し入れの機会が多く、さらに傷みやすい環境なのです。

12年もののコードバン長財布は内装と外装の経年変化に差が出始めているが、、

12年もののコードバン長財布の外装は経年変化とともに美しさやツヤを放ち続けます。そして柔らかさとしなやかさも増していきます。

2025年で12年目のコードバン外装
内装の牛革(イタリア製ナッパCB)
内装の牛革(イタリア製ナッパCB)

しかし内装が牛革の場合、コードバンに比べて経年変化が早いことが多く、差がついてしまうことがあります。

これは何度もお伝えしてますが、コードバンと牛革の繊維の構造上の違いによるもの。

僕の長財布も、内装のイタリア製ナッパCBという牛革が少し型崩れしてきています。

このGANZO製長財布は阪急とのコラボ品で今は販売されてません。現在GANZOで販売されている長財布の内装は姫路製タンニン鞣し牛革です

10年の使用で少し型崩れしている内装の牛革
12年の使用で少し型崩れしている内装の牛革

内装はカードや小銭、お札の出し入れが日常的にあるので劣化しやすい環境ではあります。特にカードの出し入れ時に負荷がかかります

上の画像のように確かに型崩れしていますが、僕の考えでは、外装がコードバンである場合、型崩れが少ないのではないかという仮説を立てています。

つまり外装の型崩れしない耐久性が高いコードバンのおかげで、内装の牛革が守られて最小限の型崩れでおさまっているという仮説です。

あくまで仮説ですので、確証はありません。

しかし、外が強いと内が守られるのは全てのものに共通する事実なのです。
実際に外装が繊維の密度が高いコードバンのお陰で、この長財布が12年以上に渡って使い続けることができていると確信しています。

コードバン長財布は高い耐久性のお陰で
「かけがえのない相棒」になるのです

⚠️上記のコードバンは阪急とGANZOのコラボ品ですので、内装はイタリアのナッパCBですが、GANZOの定番品の内装は姫路製タンニン鞣しの牛革です。

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5.存在感

12年目にして今なお型崩れせず、美しい国産コードバン長財布
12年目にして今なお型崩れせず、美しい国産コードバン長財布

圧倒的な存在感。

僕の長財布はその言葉がぴったりな存在に育ちました。多くの友人に僕のこの長財布を見てもらうと100%聞く言葉があります。

「綺麗。10年以上使っているとは思えない」

型崩れせずに美しいツヤがあるため、友人たちはそう言ってくれるのですが、僕はその言葉の裏に長年にわたって使い続けることで得た、このコードバン長財布の重厚な存在感があるため、同じその言葉が出てくると思っています。

コードバンは、使い続けた時間とともにしか得ることができない圧倒的で重厚な存在感を持ち続けることができるのです。

【12年の経年変化】2014年に購入したGANZO製コードバンについて

2025年7月時点で12年目になる国産水染めコードバン
2025年7月時点で12年目になる国産水染めコードバン

2014年に購入したGANZO製コードバンについてお伝えします。

その前に知っておいていただきたいことがあります。
それは日本国内に流通しているコードバンは、大きく分けて3つの種類があるということです。

日本で流通している3つのコードバン
  • 水染め(アニリン染め)
  • オイル仕上げ
  • 顔料染め(塗料染め)

この3つの中でも愛用者が多いのが水染め(アニリン染め)のコードバンで、僕の12年もののコードバン長財布が
これに相当します。

水染め(アニリン染め)とは?
コードバンの染色方法として日本で開発された技術で、コードバン本来の風合いを生かした美しい発色経年変化による奥深い味わいが特徴


アニリン染めを開発したレーデルオガワ創業者の記事はこちら

コードバンは年月と共に味わいと美しさが増していくことは、この記事をお読みくださってる方は
すでにご存知だと思います。

僕が2014年に購入した水染めコードバン長財布の特徴は以下のとおりです。

僕が購入したコードバン長財布の特徴
  • 外装のコードバンは新喜皮革製で染色はレーデルオガワの水染(アニリン染め)
  • 内装はナッパCBというイタリア製牛革
  • GANZOと阪急のコラボ限定品だが外装のコードバンは定番品とまったく同じ

限定の阪急とのコラボ品なので内装がイタリア製ナッパCBという牛革で同じものはすでに販売してません
(定番品の内装は兵庫県姫路で鞣された牛ヌメ革)

左:ナッパCB 右:国産牛ヌメ革
内装の違い 左:阪急とのコラボ品のナッパCB 右:定番品の姫路産牛ヌメ革

しかし外装のコードバンは新喜皮革が鞣し、レーデルオガワの染色ですので、GANZOやキプリスで同じコードバンが入手可能です。

さらにコラボ品の内装のナッパCBはイタリア製のバケッタ製法で鞣された革ですので、オイル量が多いため写真のように焦茶色に変化し、一部黒ずんでくる特徴があります。

GANZO製の定番品の内装に使用されているのは兵庫県の姫路でタンニン鞣しされたものですので、エイジングしますがイタリア製の革に比べてエイジングがゆっくりで、かつ色もここまで茶色になりません

しかし、美しくゆっくりとエイジングしてきますので、イタリアの革に比べて派手さはありませんが、ベージュ色から茶色に変化していきます。落ち着いた茶色になります。

下の二つ折り財布の内装の姫路製牛革は店舗で展示されているうちにエイジングが進み、うっすらと茶色に変化しています。

GANZOもキプリスも定番品は新喜皮革が鞣したレーデルオガワのアニリン染め

ブランドが違っても新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染めなら同じエイジングをします。
上の画像はどちらもほぼ新品の左:ダークブラウンのGANZO製、右:ワインレッドのキプリス製です。

GANZOの「コードバン」シリーズとキプリスの「オイルシェルコードバン」シリーズは、どちらも新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染めで同じコードバンです。
注意)キプリスの「コードバン&ベジタブルタンニンレザー」シリーズだけは顔料染めコードバンなのでご注意ください。アニリン染めとは全く違う染色ですが、顔料染めも美しいエイジングをします。

キプリスの顔料染めコードバンも美しいエイジングをします

10年もののキプリスの顔料染めコードバン
10年もののキプリスの顔料染めコードバン
左が新品、右が10年以上使い込んだ顔料染めコードバン
左が新品、右が10年以上使い込んだ顔料染めコードバン

顔料染めコードバンもご覧の通り、時間はかかりますが美しいエイジングをします。画像のキプリス製顔料染めコードバンは10年以上使い込んだものですが、アニリン染めとは違う美しいツヤと質感にエイジングします。

ご興味のある方は僕のyoutubeもご覧になってみてください。

キプリスの顔料染めコードバン(コードバン&ベジタブルタンニンレザーシリーズ)はこちら

エイジング(経年変化)でコードバンは唯一無二の存在へ

しっとりと柔らかい質感の12年使い込んだコードバン
しっとりと柔らかい質感の12年使い込んだコードバン

エイジング(経年変化)でコードバンはその人だけの唯一無二の存在になります。

コードバンのすごいところはキズ、スレなどの一見マイナスに感じる現象も、使い続けることで唯一無二の存在の一部分にしてしまう革ということです。

さらに質感(見た目や実際に触れた時の感触)もその唯一無二の存在を構成する大切な要素です。

上の画像をご覧ください。12年間使い続けたことによる質感の熟成を感じていただけると思います。

対して下の新品のアニリン染めのコードバンは、購入直後ですので質感がカッチリと固めで、マットな色合いが特徴です。

鈍い(にぶい)光沢はありますが、鏡面のようなツヤはありません。

この新品のコードバンが長い時間をかけて使い込むことで、12年ものコードバンのようなツヤと質感に徐々に変化していきます。

購入当時は経年変化のことなど、まったく考えておらず
こんなに変化するなど夢にも思ってませんでした

2014年に購入したコードバン長財布も時間と共に外観が変わり、鏡のようなツヤと個性のある色合いへと進化していきました。

10年目アニリン染めの輝き
10年目アニリン染めの輝き

光や空気中の酸素により染料が繊維から徐々に抜け、物理的な力が加わり、質感やツヤが変化していき
美しいコードバンに熟成されます。

経年変化の過程は持ち主の使い方、お手入れ、保存方法による影響が大きいので同じものは無く、まさに
唯一無二のものに育つのです。

このように時間と共に少しずつ持ち主によって違った個性を持ったコードバンができあがり、
世界で唯一無二、あなただけのコードバンになっていきます

GANZOの直営店または公式サイトで購入すると、その製品の10%の金額を次回に値引きしてくれます

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人生を共に生きる相棒

経年変化でシャープさはなくなり丸みがでてくる
経年変化でシャープさはなくなり丸みがでてくるのは人とおなじ

経年変化を楽しみながら唯一無二の存在になることができるコードバン長財布は、人生を共に生きる相棒です。

2015年に購入した僕のコードバン長財布も、初めの頃はシャープな外観と固い感触がありました。

しかし、今ではとんがった部分は消えて、丸くなり深みのある独特の質感と色味へと変化し、

加えて美しいツヤ感を放っています。

コードバンのエイジンはまるで人の成長と同じです

このような経年変化を経て唯一無二の存在となるコードバン長財布は、
一つのものを大切に使いたい人にとって、かけがえのない逸品になります

愛情をもって触れ、手入れをし、変化を楽しみながら人生を一緒に過ごすことができるのがコードバンの
最大の魅力なのです。

朝日に当たって美しく輝く12年目のコードバン
朝日に当たって美しく輝く12年目のコードバン

僕がこの世を去るまであと何年かわかりませんが、そのときには一緒に焼いてもらうように家族に伝えてあります

コードバンの耐久性を引き出す方法とは?

コードバンの長財布を長持ちさせるためには、正しい保管方法が大切です。
ます初めに押さえておきたいのは、使用しないときは室内の照明や日光に当てないこと、風通しの良い場所に保管することです。

また、ときどき柔らかい布やメガネ拭き、馬毛ブラシなどで乾拭きしてあげてください。
僕は不定期に乾燥やザラつきが無いか、チェックしてクリームを塗るなどしてケアしています。

コードバンを長持ちさせる1番よい方法は毎日手で触れてあげること

毎日触れてあげることがもっとも大切なケア
毎日触れてあげることがもっとも大切なケア

コードバンを長持ちさせるために最も大切なことは「毎日触れてあげること」です。
その理由は

毎日触れてあげることでコードバンが長持ちする理由
  • 手の脂がコードバンに浸透し、乾燥を防ぐことができる
  • 触れる回数が多くなるとその人独特のクセがコードバンに形状記憶され、さらに愛着がわくことで気にかけるようになる
  • 手の脂だけでは乾燥や栄養を与えきれないことがあるが、毎日触れていると劣化に気がつきやすい

コードバンは毎日触れてあげることが最高のケアになり、結果として長持ちさせることができます。

毎日所有者の手に触れることが最高のケアだと考えています。

コードバンを長持ちさせるために避けて欲しいこと

12年目に入っても美しい国産水染めコードバン
12年目に入っても美しい国産水染めコードバン

コードバンを長持ちさせるために避けて欲しいことに「尻ポケット」があります。

ジーンズやチノパンの尻ポケットでの保存はコードバンの寿命を著しく短縮してしまいます。

僕は元々尻ポケットをすることが無かったのですが、2025年9月に新しいコンパクト財布のエイジングを見るために、4つのお財布を左右の尻ポケットで保管してみました。

初めての尻ポケットでまず感じたことは、常に財布に圧力が掛かっているということでした。

それ以外にもXのフォロワーさんでプロの革小物の職人さんから汗による湿気も革の繊維を伸ばしてしまい、型崩れしやすくなると教えていただきました。

プロからのアドバイスは説得力があります

ですので、避けて欲しいことで優先順位が高いのが尻ポケットを避けるということです。

僕の国産水染めコードバンが2014年に購入して、いまだに美しくいてくれるのは一度も尻ポケットをしたことがないからということも大きな理由の一つであると確信しています。

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おすすめの日本製コードバンブランド

多くのレザーブランドが新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染めのコードバンを使用して高品質な財布を制作しています。
今回の新旧コードバンはGANZO製ですが、高品質ながらリーズナブルな独自の魅力を持つおすすめのブランドも紹介します。

これらのブランドは、それぞれ異なる魅力と特徴を持ち、コードバン財布を選ぶ際にも一役買うことでしょう。

GANZO

GANZOのロゴ
GANZOのロゴ

GANZOは創業100年以上の老舗レザーブランドAJIOKAの一部門であり、その品質は歴史に裏打ちされています。
GANZOのコードバン財布は高品質な日本製の中でも頭一つ抜けた品質を誇る存在です。

さらに、購入金額の10%が次回の購入時に値引きとして使用できるため、購入者にとって非常にコストパフォーマンスの高いブランドです。
最高品質で次回値引きがあるGANZO。
それがユーザーがリピーターとなる理由の一つです。

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GANZOの製品は、その厳しいクオリティ管理と素材の選定により、非常に高い評価を受けています。特に、コードバンの光沢や触り心地は、他ブランドと一線を画していると言えるでしょう。また、デザインもシンプルでありながら洗練されており、ビジネスシーンでもプライベートシーンでも使いやすいアイテムが揃っています。

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キプリス

キプリスのロゴ
キプリスのロゴ

キプリスは、リーズナブルでありながら高品質な革小物ブランドとして知られています。
大量仕入れやほぼ自社製造、目立ちにくい部分のコストカットにより、他ブランドより手頃な価格を実現しています。

さらにキプリスのコードバンの内装は種類いくつかあり、好みの内装を選ぶことができます。

キプリスの詳しい記事を作成してますので興味のある方はご覧ください。

【高品質でコスパ最強】キプリスのコードバンシリーズ、 7ラインナップを徹底検証!

キプリスの新喜皮革製コードバン長財布
キプリスのコードバンワイン色の長財布。鞣しはGANZOを同じ新喜皮革、染色はレーデルオガワ。

キプリスの製品は随所に施された工夫により、高品質な素材と丁寧な作りでありながらリーズナブルな価格に抑えられれいることが一番の魅力です。

また、キプリスはカスタマーサービスも充実しており、細かい要望にも応えてくれる点も魅力の一つです。
そして、ブランドのポリシーとして長く愛用できる製品作りを目指しており、アフターケアも充実しています。

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コードバンと経年変化 Q&A

コードバンの経年変化はどのように進行するのか?

経年変化について色、質感、ツヤ、キズに分けてお伝えします。

①色について
染色されたコードバンはじつは化学的にコラーゲン繊維と結合して色が染まっているわけではありません。
ごく簡単にいうと繊維の上にのっている状態で色がついているだけなのです。

ですので、摩擦や光などの刺激で少しずつはがれて来て、最終的には鞣しを終えた時点の色である茶色になっていきます。

コードバンの繊維を化学的に完全に染めることはできません

②質感について
日々の使用によって物理的な力が加わり、繊維がほぐれて来て柔らかくなります。

オイル仕上げのコードバン(オイルコードバン)は、オイル分を多量に含んでいるため元々やわらかい質感なので、固さに限っては大きな変化はありません。
しかしアニリン染めの場合は購入直後は少し固い感じがしますが、使い続けることで少しずつ柔らかくなっていきます。
2014年に購入したアニリン染めのコードバンは、オイルコードバンよりも柔らかい質感になりましたが、まったく型崩れしていません。

2014年に購入し、2025年の状態のアニリン染めコードバン
2014年に購入し、2025年の状態のアニリン染めコードバン


アニリン染めコードバンは持ち主の使い方、扱い方などの癖が革に記憶され続けて唯一無二の革になります。

自分だけの唯一の存在に育つのがコードバン最大のメリットです

③ツヤについて
アニリン染めコードバンの場合、購入直後は少しマットな感じです。

購入直後の新品のGANZO製国産コードバン。新喜皮革が鞣し、染色はレーデルオガワの黄金コンビ。
購入直後の新品のGANZO製国産コードバン。新喜皮革が鞣し、染色はレーデルオガワの黄金コンビ。


ただ、使い込むことによって時間と共に少しずつツヤが出てきて、12年目では鏡面磨きしてなくてもこのようなツヤになります。
※光のあたり具合によって変わりますが、新品の状態より遥かにツヤが出ます

④キズについて
コードバンにキズはつきものです。味わいのひとつと捉えていただければと思います。
軽いキズなら過去の記事で詳しく説明してますが、約数ヶ月でほぼめだたなくなります。

画像には12年で刻まれた小さな傷がありますが、まったく気になりません。

初めのうちは小さな傷も気になるものですが、年月とともに気にならなくなります

コードバン財布の経年変化を促す方法はありますか?

最もお勧めする方法は、毎日触れてあげることです。
これにより、手の脂、物理的な力、摩擦、光、湿度などの要素が重なって経年変化が促されます。
ちなみに、色は日光に当てるのが経年変化を促進しますが、その場合でも直射日光はさけてください。
太陽光が直接長時間あたると革の色のエイジングは進みますが、それと同時に革自体に負担がかかり劣化の原因になります。

人の肌とおなじと考えてもらえれば良いです

コードバン財布の経年変化を防ぐ方法はあるのか?

経年変化を防ぐには、購入した時のままで光の当たらない、湿度の低いところに保管することが良いでしょう。
ただ経年変化を望まない人、購入したときのままの状態が良い方は、ランドセルとおなじ染色方法の顔料染め(塗料染め)のコードバンをおすすめします。

顔料染めは水染めやオイル仕上げのコードバンよりもリーズナブルな価格になりますので、購入しやすいというメリットもあります。

キプリスのコードバン&ベジタブルタンニンレザーのシリーズが顔料染めです。価格もリーズナブルで内装は国産の牛ヌメ革ですので、こちらは経年変化によりアメ色に変化します。

キプリスのコードバン(顔料染め)&ベジタブルタンニンレザーを見てみる
コードバンの経年変化で色落ちすることはありますか?

はい、時間と共に少し色落ちします。
僕の12年もののコードバンもこすれやすい部分や光があたりやすい部分はダークブラウンの色が少し色落ちしてあかるいブラウンになっています。

最終的にはいずれタンニン鞣しの色のブラウンに近づいていきますが、黒やダークブラウンのような暗色系の染色が施されているコードバンは色落ちしにくいです。

逆に緑などの明るい色は色落ちしやすいのでご注意ください。

経年変化で色が薄まっている
こすれや光による経年変化で色が薄まっている
コードバン変色
展示品は常に光が当たり続けているので一枚の黒のコードバンが右と左で色違いに

上の画像は黒のアニリン染めコードバンです。GANZOさんの直営店の展示品です。
左右でかなり色が違いますが、同じ二つ折り財布です。
このように色落ちしにくい黒でさえ、光が当たり続けるとこのように色が変わってきます。

コードバン財布の経年変化やダメージによる色の変化や劣化を補修する方法はありますか?

色を染め直すことはほとんどのブランドではやっていません。
HPで確認したところ僕が調べた範囲ではYUHAKUのみがおこなっています。

GANZOでは行っていません(直営店で確認済み)

YUHAKUの公式サイトをみてみる

コードバンの艶を復活させる方法はありますか?

ツヤに関してはコードバン専用のクリームやワックスを使用すると元にもどる場合があります。
実際に僕のコードバンの長財布の背中の部分が乾燥してガサガサになりましたが、レーデルオガワのコードバン・ケアワックスで元通りになりました。

ガサガサになっていたことに気付いた時は焦りましたが、レーデルオガワのコードバン・ケア・ワックスを多めに塗ったら回復しました

ただし、新品やまだ十分にオイル分が残っている状態のオイル仕上げのコードバンやホーウィン社シェルコードバンに水分の多いクリームを塗ってくもりが出た場合は、もとに戻すことは難しいです。

ホーウィン社シェルコードバンはオイル分を多く含んでいるので1年〜2年くらいは乾拭きだけでOKです。
水分を多く含むクリームの塗布は絶対に避けてください。

コードバンの財布は耐久性はありますか?

水やキズには弱いものの、革としての根本的な強さ、例えば型崩れしにくさなどは牛革の3倍以上あります。
これはコラーゲン繊維の構造が牛革とは根本的に違うためですが、コードバン繊維自体が強いのではなく、細いコラーゲン繊維が緻密に集まってコードバンの繊維を構成しているからです。

繊維一本、一本のの密度が牛革よりずっと高いのがコードバンが強い根本的な理由です。

この記事で多くの画像でご紹介しているように、扱い方しだいで10年使っても余裕でこれからも使い続けられるほどの耐久性があります。
この点が牛革をはじめとする他の革との大きな違いです。

12年目のアニリン染めコードバン
12年目のアニリン染めコードバン
現在販売されているGANZOの「コードバン」シリーズの内装に使われている革について質問です。
①素材はどんな革ですか?
②なぜその革が採用されたのですか?
③染色されてますか?
④エイジングしますか?
⑤更に濃くより早くエイジングさせたいので方法を教えてください
以上です。

お答えします。

①素材はどんな革ですか?

兵庫県姫路市でタンニン鞣しされた牛革です。

②なぜその革が採用されたのですか?
外装の国産コードバンと相性の良い上品なヌメ革の色味であることと、外国製牛革に比べてリーズナブルであることが理由です。

③染色されてますか?

はい染色されています。そのおかげで若干のキズ防止になっているようです。

④エイジングしますか?
はい、エイジングします。上の画像と見比べてください。
ただしイタリア製の牛革に比べてかなりゆっくりです。その上、ガッツリとしたアメ色ではなく、穏やかなアメ色になります。

うっすらとエイジングしたの内装の牛革(GANZO大阪店の展示品)
うっすらとエイジングしたの内装の牛革(GANZO大阪店の展示品)

⑤更に濃く、より早くエイジングさせたいので方法を教えてください
クリームやオイルをシミにならない程度に塗って、できるだけ頻繁に手で触れてあげるとエイジングが進みやすくなります。

この5つの質問の回答はGANZOに直接質問させていただき、その回答を参考にしました

コードバン革財布の経年変化 まとめ

美しさと迫力をもつ12年目の水染めコードバン長財布

この記事では12年間使い続けているコードバン長財布を使って新品のコードバンと比較するなど、経年変化について僕が知る情報をすべて詰め込み詳しくレビューしました。

結論として新品のコードバンはその固さや質感は徐々に経年変化していき、12年間使い込むことで独特の味わいとツヤ、そして唯一無二の存在になりました。


この経年変化こそが、コードバンの最大の魅力と言えます。

コードバンは使い込むほどに経年変化していきます。そして長く使えるので持ち主も深い愛着を持つようになります

おすすめのコードバン財布ブランドについては、僕が所有する多くのコードバンを仕立てた革小物専門ブランドのGANZOとキプリスを紹介しました。

この2つのブランドは僕自身が購入し、使ってみて良かったと思うブランドです。
このふたつのブランドなら品質やデザインに間違いない製品を選びができるでしょう。

「コードバンと経年変化 Q&A」は、僕自身の経験とコードバンへの想いも込めて回答しました。

長い時間をかけて経年変化したコードバンは単なる革小物ではなく、持ち主にとって特別の価値を持ち、長い年月を共に過ごしたパートナーのような存在になります。

コードバンという素晴らしい革で経年変化を楽しみながら、自分だけの生涯の相棒探しの参考になれば嬉しく思います。

⚠️GANZOの公式オンラインショップで購入すると、次回購入時に前回購入価格の10%引きになり非常にお得です。

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この記事を書いた人

初めまして。コードバンに魅せられた男、hinodeといいます。
この度コードバンが大好きな方に喜んでもらえるマニアックなサイトを運営することになりました。
このサイトでは僕自身が実際に購入し、見て、触って感じたことを記事にして参ります。
コードバンが大好きな方に喜んでもらえるようなサイトを目指しますので、
よろしくお願いします。

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