GANZO(ガンゾ)のコードバン長財布レビュー:最高級の品質、使い込むほど増す6つの魅力を徹底検証

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12年目になったGANZO製国産コードバン長財布
2026年度にコードバン関連商品が値上がりします

コードバンは近年約2年〜3年のサイクルで値上げが続いてますが、2026年度に値上げされる可能性が高いです。国産だけでなくホーウィン社、ロカド社もさらなる値上げの可能性がありますので、ご購入を検討中の方は、早めのご購入をお勧めします。

コードバンは「今が一番お安い」のがここ数年の傾向となっています。

GANZOのコードバン長財布は、世界最高峰の技術による仕立てでその高級感と品質、美しいエイジングで多くの人々を魅了しています。

この記事ではGANZO人気ランキング上位の常連である国産水染めコードバンの6つの魅力について徹底レビューします。

GANZOの長財布に使用されるコードバンは、新喜皮革(しんきひかく)による丁寧な鞣し(なめし)と、レーデルオガワの世界最高峰の染色技術によって仕上げられています。その最高の素材をMade in Japanの中でも頭一つ抜き出ている技術を持つGANZOの仕立てにより、さらに素晴らしい革財布に仕上がっています。

使い込むほどに光沢が増し、数年後にあなただけの唯一無二のアイテムへと変わっていくのがこの長財布の最も素晴らしい特徴です。

僕自身、2014年にGANZOの水染めコードバン長財布を購入し今も使い続けています。

12年目のアニリン染めコードバン
12年目のアニリン染めコードバン

このコードバン長財布が最高峰である理由は、

水染めコードバンが世界最高峰である理由
  • 世界最高峰の技術を持つ新喜皮革が鞣したコードバン
  • 水染め(アニリン染め)の技術を確立させたコードバン専門染色会社レーデルオガワが染色
  • 仕立ては革小物ブランドとして抜き出た技術と品質を誇るGANZO
  • 購入時は少しマットで硬いが年月とともにシェルコードバンのようなソフトな質感になる

この条件が揃った世界に誇るMade in Japanのコードバン長財布。

この記事では、もうこれ以上ない最高峰のGANZO製水染めコードバン長財布の5つ魅力を
徹底的レビューしました。

GANZOらしい凛として繊細なデザイン
GANZOらしい凛として繊細なデザイン

本当はさらに多くの魅力がありますが、できる限りわかりやすくお伝えするため6つに絞り込みました

世界最高峰の日本製コードバンは、あなたといっしょに時を過ごし、あなたにとって生涯の相棒になってくれるでしょう

この記事内では、このGANZO製の水染めコードバン長財布を「日本製コードバン」と記載しますので
ご了承ください

楽天でGANZOコードバン長財布を見てみる
目次

【GANZO】日本製革財布コードバン 使い込むほどに増す6つの魅力

凛として澄んだ美しさをもつ新喜皮革のコードバン
凛として、マットでありながらも澄んだ美しさをもつGANZO製の新品のコードバン
GANZOの日本製コードバン6つの魅力
  1. これ以上は無い最高峰の鞣し・染色・仕立て
  2. 10年以上使える耐久性
  3. 持ち主に誇りと品格をもたらす存在
  4. 高級感のある国産牛ヌメ革の内装
  5. 使いやすさを追求したカードポケットと小銭入れ
  6. 時間とともに柔らかい質感と美しいツヤが出る

GANZOの日本製コードバン6つの魅力についてお伝えします。

1. これ以上無い最高峰の鞣し・染色・仕立て

王道中の王道を行くGANZOのコードバン長財布
王道中の王道を行く新品のGANZO製コードバン長財布

GANZOの製品はすべて最高峰の鞣し・染色・仕立てで製作されています。
この3つの工程についてひとつずつ解説していきます。

最高峰の鞣し コードバンの聖地、新喜皮革

GANZOのコードバンは日本におけるコードバンの聖地、兵庫県姫路市にある新喜皮革で鞣されています。
世界でもトップクラスのコードバン鞣し技術を持つ会社です。

鞣しとは「皮」を腐らない状態に加工して「革」にすることです

新喜皮革では、塩漬けの状態でイタリア、スペイン、ポーランドなどの欧州やカナダから輸入されたコードバンを用いて鞣し工程に入ります。

鞣し工程は非常に手間暇をかけています。同じタンニン鞣しでも牛革なら約1ヶ月ですが、

コードバンは更に多くの時間と労力をかけるので、全工程で約6〜8ヶ月の期間をかけて行われ「メガネ」と呼ばれる状態まで加工されます。

形がメガネに似ているのでこのように呼ばれます。

メガネの状態になったコードバン
メガネの状態になったコードバン

その後、シェービング→等級分け→染色と本加脂→乾燥→プレス→ポリッシング→グレージング→塗装→完成となります。

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新喜皮革では熟練の職人が一枚一枚を丁寧に扱い、長期間かつ多くの工程を経て、段階ごとに作業が行われ、

これらの過程を経て高品質なコードバンが完成します。

レーデルオガワのアニリン染め

このコードバン本来のツヤを活かしながら染色できるのはレーデルオガワだけ
このコードバン本来のツヤを活かしながら最高品質の染色ができるレーデルオガワ

レーデルオガワの公式HP「アニリン染めへの追求」より引用

GANZOのコードバンは世界トップクラスの染色技術を持つ千葉県柏市にあるコードバン専門染色会社のレーデルオガワで染色されます。

レーデルオガワではメガネの状態(クラフトとも言います)で新喜皮革から仕入れて染色加工しています。

新喜皮革から納品されたコードバンのメガネ(クラスト)をもつレーデルオガワ社長のHIDEKIさん
新喜皮革から納品されたコードバンのメガネ(クラスト)をもつレーデルオガワの若き社長のHIDEKIさん

日本で唯一のコードバン専門染色会社レーデルオガワのアニリン染めは、コードバンの特性を最大限に活かす高度な技法。

「丘染めと」と呼ばれ、職人が大きなタライ(レーデルオガワでは「バット」と言います)で一枚一枚の革に注意を払って手作業で進めていきます。

バットで脂入れ作業を行う職人さん
バットで脂入れ作業を行う職人さん

レーデルオガワはコードバンを本当に1枚1枚丹念に手作業で染色していきます

この方法は多くの手間がかかりますが、その結果得られるツヤと透明感が他の染色法にはないレーデルオガワのアニリン染めの魅力なのです。

レーデルオガワの染色の魅力は、美しいツヤと素晴らしいエイジングです

レーデルオガワはこのコードバン本来が持つ美しさを実現するために、技術的に高度で時間と手間のかかる純粋な水性アニリン染めという方法を守り続けています。

ワイン色のレーデルオガワの原皮とダークブラウンの長財布
ワイン色のレーデルオガワの原皮とダークブラウンの長財布

1971年の創業からずっとコードバンが本来持つツヤを最大限に活かす染色を貫いています

レーデルオガワでは他の会社が使わないほど染色が難しい染料を使いこなすことができたり、その染色の過程やコードバンへの考え方の違いで、艶出しのためのグレージング加工には唯一メノウを使用しています(他の会社はガラス棒を使用)。

レーデルオガワのグレージングマシンにセットされたメノウ
レーデルオガワのグレージングマシンにセットされたメノウ

僕の知る範囲ではグレージング加工にメノウを使用しているのは世界でもレーデルオガワだけです

なぜレーデルオガワがメノウを使うのかという理由ですが、他の会社のグレージング加工よりも強い圧力をコードバンにかけるため、ガラスだと割れてしまうからです。

それほどレーデルオガワはコードバンが本来もつツヤを活かした染色に関しては一切妥協をしない会社なのです。

下の動画はyoutubeからの切り取りです。レーデルオガワがメノウを使用してグレージング加工をしていることがわかりやすく見ることができます。

ここで美しくアニリン染料で染色されたコードバンは、唯一無二の魅力を持ち、レーデルオガワの誇りと情熱が感じることができます。

GANZOの社内基準に沿った最高峰の仕立て

GANZOの製品は独自のGANZO基準で厳選した原皮のみを使用して仕立て工程に入ります。

原皮の選別に関して厳しい社内規定があることはGANZOに直接質問して教えていただいたことで、
まさに最上級の原皮を使用しています。

そして革の裁断・縫製・コバ処理そして最終チェックまで一切妥協はありません。

仕立てプロセスには3〜4ヶ月を要し、全ての工程が丁寧に行われます。

原皮の選別から仕立てまで、すべてGANZO独自の基準で進められます

このようにして出来上がった製品だからこそ、時間とともにあなただけの唯一無二の存在となっていくのです。

凛として繊細な美しさをもつ日本のコードバン。

それを体現したのがGANZOのコードバン長財布です。

革の長財布に日本らしさを表しているのが、GANZOのコードバン長財布です

2. 10年以上使える耐久性

上:10年もの 下:新品
上:10年もの 下:新品

手前が新品の日本製コードバンで、後ろが2014年に購入したものです。

美しいツヤと質感は、長い年月を経て少しずつ纏う(まとう)ことができるもの。
それだけにコードバンには耐久性が必要なのです。

レーデルオガワの現社長のHIDEKIさんによると、新喜皮革のコードバンでないと美しい染色加工ができないそうです

型崩れせず、美しいツヤと質感

2015年に購入してから10年が過ぎてもほとんど型崩れしない強靭さ
2014年に購入してから10年が過ぎてもほとんど型崩れしない強靭さ

コードバンは、使い込むほどに型崩れせず、むしろ美しいツヤと質感が増していきます。
日々の使用に耐えながら10年以上も、その美しさを長く楽しむことができるのです。

使用条件にもよりますが、コードバンは牛革に比べてはるかに高密度のコラーゲン繊維で構成されている革ということが一番大きな理由です。

型崩れしないで長い間美しいツヤと質感が維持できるのは、革の組成そのものが違うからなのです。

上の写真では10年モノのコードバンの方が小さく見えますが、実際は同じ大きさです。エイジングにより激しく縮むことはほぼありません

10年以上使い続けることが可能

2015年4月現在で12年目。まだまだ現役のGANZO製水染めコードバン

新喜皮革のコードバンは購入後10年を過ぎても、その耐久性と美しさを保っています。

僕が画像のコードバン長財布を購入したのが2014年。

2024年7月現在、このとおりまったく型崩れしておらず、まだまだ現役です。

生涯この長財布を使い続けることができる幸福感を味わっています

GANZOが採用しているコードバンは、新喜皮革が世界最高峰の技術で鞣したコードバンをさらにGANZO基準で選び抜かれたものを採用していますので、現実的にこれ以上のツヤとエイジングを楽しめるコードバンは存在しません。

それゆえ、GANZOのコードバンは、一生の伴侶となることができるのです。

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3. 持ち主に誇りと品格をもたらす存在

ダークブラウンは落ち着いた色味で安定感と安心感を与える
ダークブラウンは落ち着いた色味で安定感と安心感を与える

GANZOのコードバンは持ち主に誇りと品格をもたらす存在ですらあります。

高級感が漂う質感は、持つ者に特別な自信と品位を与えてくれます。

僕の経験ですが特に長財布はシンプルなデザインゆえに、見た人に安心感を与えるように感じます。

僕は長財布は紳士の象徴であるとも思っています

シンプルなデザインは持ち主を引き立てるだけでなく、どんなシーンにもマッチするため幅広い年齢層に支持されています。

僕がおすすめする色はダークブラウン。落ち着きがあり、かつ品格のある色味です。

派手さがなく、しかし確かな存在感を持つのでどんな場面でも安定した印象を与えます。

https://youtu.be/1DyYj3oEwFs?si=KoWQV-TZ1qYXmDU3

4. 高級感のある国産牛ヌメ革の内装

上の画像をご覧ください。国産の牛ヌメ革のきめ細やかな質感がお分かりいただけるでしょうか。

GANZOの「コードバン」シリーズは外装に日本製コードバンを使用し、内装には高級感あふれる国産の牛ヌメ革を採用しています。

GANZOに質問したところ、内装の国産牛ヌメ革は姫路の鞣し会社で鞣された革とのことでした

牛ヌメ革は国産コードバンと同じく、初めのうちは少し固めですが使い込むことで使いやすくなり、末永く使える優れた素材です。

僕の経験ですが、外装が型崩れしにくく強靭なコードバンであるため、内装の牛革も型崩れしにくいという印象を持っています

さらに、国産牛ヌメ革のメリットはエイジングがかなりゆっくりで、イタリア製の革より黒ずむことが少ない傾向があります。

下の画像は、僕が所有する2014年に購入した国産コードバンの内装のイタリア製の牛革です。

10年を超える年月が経過し、濃いアメ色になっていますが、若干黒っぽく見えます。

それに引き換え、国産牛ヌメ革はイタリア製の革に比べて少し地味な印象がありますが、

実直な日本製らしくイタリア製牛革のような派手さはなくても、ゆっくりと着実に美しいアメ色に変化していきます。

僕は革の魅力は生産国の国民性を反映することもあると思っています

国産牛ヌメ革は美しいエイジング以外にも、強靭なところが魅力でもあります。

定期的にお手入れさえすれば外装のコードバンとともに味わいが出てきて、何十年も使える魅力を持っているのが国産牛ヌメ革なのです。

下の画像は2025年現在販売されているコードバンシリーズ長財布の内装に採用されている国産牛ヌメ革です。

ご覧の通り、まだベージュのような色味です。

それに対して、下の画像は二つ折り財布ですが、購入後1年が過ぎた同じ国産牛ヌメ革です。

少しアメ色にエイジングし始めた国産牛ヌメ革
少しアメ色にエイジングし始めた国産牛ヌメ革

このように約1年で少しアメ色っぽくなってきています。

最終的な画像はGANZOの公式サイトから引用させていただきました。

このようにアンティークなアメ色にエイジングしていきます。

GANZO公式HP「新社会人の方必見!名刺入れの選び方」より引用

5. 使いやすさを追求したカードポケットと小銭入れ

使いやすい小銭入れのファスナーのタブ
使いやすい小銭入れのファスナーのタブ

GANZOの「コードバン」シリーズには、使う人のことを考え抜かれたカードポケットが設計されています。

カードポケットの配置と小銭入れの位置などのバランスも絶妙で、まさに歴史と経験が作り上げた構成です。

内装のポケットは、初めのうちは少し固めに感じるかもしれませんが、牛ヌメ革の特性として使い込むことで柔らかくなり、次第に使いやすくなります。

カードの出し入れは、少しキツめですがすぐにアタリがついてきます

カードポケットの配置やサイズも、日常での使い勝手を考慮したデザインとなっており、頻繁に使うカードや名刺などもスムーズに出し入れできるよう工夫されています。

GANZOのコードバン長財布はオールレザーで、合成皮革、レーヨンは一切使われてません。

唯一革以外の部分は、ファスナーの取り付け部分の布地だけです。

使いやすさは、さすが経験と実績のGANZOという感じです

6.時間とともに柔らかい質感と美しいツヤが出る

美しく経年変化し続け、最終的には柔らかく、ツヤが出てその人だけのコードバンになる
最終的には柔らかくなり、ツヤが出てその人だけのコードバンになる

アニリン染めのコードバンは購入時には固くて少しマットな質感です。上の僕のyoutubeでアニリン染めの12年もの、新品のアニリン染め、ほぼ新品のホーウィン社のシェルコードバンの3つを比較していますので、ご覧になってみてください。

新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染めは時間とともに、少しずつオイルコードバン(ホーウィン社のシェルコードバンもオイルコードバンに属します)になっていき、新品のアニリン染めとは全く違う質感に変化していきます。

アニリン染めはあまりオイルが使われてませんので、手でさすったりワックスを塗ったりケアすることが大切です

しかもコードバンは10年、いや20年以上使い続けることができるので、一緒に過ごした時間で経験してきたことがその財布にも刻まれ、美しいツヤ、柔らかい質感とともに、持ち主だけのコードバンに成長していくのです。

GANZOコードバン革財布のデメリット

凛として繊細な日本製コードバン長財布
美しいGANZOの日本製コードバン長財布の外観

最高峰のGANZOの日本製コードバン長財布ですが、デメリットもお伝えしなければなりません。
以下をご参考にしてください。

GANZOの日本製コードバン長財布のデメリット
  1. 高額であること
  2. ホーウィン社のシェルコードバンに比べると個性が少ない
  3. 内装の国産牛ヌメ革が地味に感じる可能性がある
  4. 初めのうちは固くてマットな質感がある

1. 高額であること

高額であることが一番のデメリットだと言えます。

確かに一般的な感覚だと、財布で7万円近い金額は非常に高いように感じます

GANZOのコードバン長財布は高品質なアイテムですが、小銭入れ付きの長財布が75,900円(税込)、小銭入れがない通しマチ長財布が68,200円(税込)という金額は決してリーズナブルな価格ではありません。

手軽に購入できる価格ではなく、消費者にとって高額と感じることがあるでしょう。

しかし、塩漬けのコードバンの原皮からこの長財布になるまでに1年半以上の時間がかかり、多くの職人さんの技術が詰め込まれています。

しかも、コードバンはまさに一生モノの革

手入れ次第ですが、10年〜20年以上は使い続けることができ、かつ、自分自身だけの唯一の財布に育っていきます。

時間はかかりますが、まさに自分だけの唯一無二の財布に育ちます

価格だけで判断すると高額ですが、長く使えることを考えると決して高額とは言えないのがコードバンの革小物の特徴です。

2. ホーウィン社のシェルコードバンに比べると個性が少ない

左:ホーウィン社のシェルコードバン 右:新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染め
(どちらもGANZO製)
左:ホーウィン社のシェルコードバン 右:新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染め (どちらもGANZO製)

日本製コードバンはホーウィン社のシェルコードバンと比べると、個性が少ないとの印象があるかもしれません。

しかし、シェルコードバンと日本製コードバン、この2つのコードバンはまったく異なる魅力を持っています。

澄んだ水のようであり、かつ繊細さをもつ日本製コードバン
凛として、かつ繊細さをもつ日本製コードバン

日本製コードバンは凛として繊細で落ち着いた色合いで仕上げられています。購入当初は少しザラっとした感じがありますが、使い込んでいくうちに徐々にツヤが出始めます。

一方、ホーウィン社のシェルコードバンは初めからある程度のしっかりとしたツヤがあります。

左がピンホールと呼ばれる毛穴跡、右がシワ模様
左がピンホールと呼ばれる毛穴跡、右がシワ模様

感触も日本製コードバンはカチッとした感じで、ホーウィン社はソフトで柔軟性に富んだ質感です。

エイジングのスピードも異なり、アニリン染めの日本製コードバンはゆっくりと変化し、ホーウィン社製はアニリン染めよりも早くエイジングします。

このように同じ塩漬けのコードバンから鞣された革でありながら、あらゆる面でまったく違う性質を持つ2つのコードバンという結論になります。

しかし長い時間とともにアニリン染めコードバンはソフトなオイルコードバンと同じ質感になっていき、新品のホーウィン社のシェルコードバンよりも柔らかくなり、非常に味わい深いコードバンになります。

長い時間をかけてアニリン染めコードバンはオイルコードバンと同じ質感になります

ですので僕個人は、日本製コードバンが味わいが少ないという評価は妥当ではないと考えています。

荒々しい仕上がりのホーウィン社のシェルコードバン
荒々しい仕上がりのホーウィン社のシェルコードバン

3. 内装の国産牛ヌメ革が地味に感じる可能性がある

GANZOコードバンシリーズの姫路製タンニン鞣しの牛革
GANZOコードバンシリーズの姫路製タンニン鞣しの牛革

デメリットの最後として、内装の国産牛ヌメ革が地味に感じる可能性があることについてお伝えします。

GANZOの日本製コードバンの内装には姫路の会社で鞣された国産牛ヌメ革を使用していますが、これがイタリア製の派手なエイジングをする牛革に比べて地味なイメージに感じることがあります。

国産牛ヌメ革は、明るく派手なアメ色にエイジングするイタリア製の牛革に比べると確かに少し地味かもしれません

前出の日本製コードバンの5つの魅力の4番目「高級感のある国産牛ヌメ革の内装」で述べた通り、

イタリア製の牛革はその美しい仕上がりと明るいエイジングの色合いで知られていますが、国産牛ヌメ革はどちらかと言うと堅実で落ち着いた印象を持たれています。

一見すると地味に感じるかもしれませんが、国産牛ヌメ革はフォーマルな場所など、あらゆるシーンで安心して使える革でもあります。

さらに、外装の日本製コードバンと内装の国産牛ヌメ革の相性は抜群で、まさに王道を行くMade in Japanの美しさと品格はを持ち合わせています。

外国の革とはまったく異なった魅力あふれる革なのです。

4. 初めのうちは固くてマットな質感

国産のアニリン染めコードバンは、初めのうちは固くて鈍いツヤがある
新品のアニリン染めコードバン。国産のアニリン染めコードバンは初めのうちは固くて鈍いツヤがある

国産のアニリン染めコードバンは、初めのうちは固くて鈍いツヤがあり、年月とともに少しずつソフトになり、ツヤも時間と共に増してきます。

これはオイルコードバンとは違い、オイル量が少ないことが原因ですが、コードバンを育てるという意味では最高のコードバンなのです。

2025年4月現在で12年目になる僕の新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染めコードバンのショート動画ですが、この通りかなり柔らかくなってきています。

注意)再生すると音声が出ますのでご注意ください。

12年目のアニリン染めコードバン

GANZO コードバン革財布 Q&A

コードバンの原皮と長財布
コードバンの原皮と長財布
コードバンってなんですか?

コードバンとは、別名革のダイヤモンドと呼ばれる大型食用馬(800kg〜1,000kg)の臀部にしか存在しないコラーゲン繊維が高密度に凝縮し、綺麗に縦に並んだ層を持つ皮のことです。

実は表面ではなく、塩漬けの原皮を6ヶ月〜8ヶ月かけて鞣して(なめし ※皮を腐らないで加工できる革にすること)から、内側(お肉側)から削り出して製造されるため、非常に手間と技術、そして時間がかかります。

牛革は一般的には1ヶ月で鞣しが完了します

牛革よりも型崩れしない耐久性と独特の美しいツヤが特徴ですが、表面が水ぶくれになりやすいことと、キズがつきやすい弱点があります。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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コードバンの長財布はなぜ長持ちするのですか?

いくつかの理由がありますので箇条書きにしました。

コードバンの長財布が長持ちする理由
  • コードバンの繊維自体の密度が高いので耐久性が高い
  • 長財布は胸ポケットに入れる機会が多く、お尻など負担のかかる場所で使用されることが少ない
  • 革小物の中でも比較的大きいのでコードバンへの負担が少ない

上手に使えば軽く10年以上使い続けられますし、長財布はサイズが大きいのでコードバン自体の良さを最も感じることができるの革小物の一つが長財布です

コードバンの長財布はどんな人におすすめですか?

コードバンの長財布は以下をご希望の人におすすめします。

コードバンの長財布をおすすめする人
  • 10年以上使い続けることができる長財布が欲しい
  • コードバンのツヤ、質感を楽しみたい
  • 落ち着いた品格のある財布が欲しい
  • コードバンのエイジングを楽しみたい
  • ステータスを感じる財布が欲しい

2025年現在、現金を使うことはだんだんと減って来ていますので、長財布は時代に合わなくなりつつあります。

しかし、長財布は手に触れることができる面積が大きく、最もコードバンを楽しむことができる財布です。

それに長財布は一般的に胸ポケットやバッグに入れて保管する場合が多く(盗まれる可能性や大きいので財布を非常に痛めるケツポケットで保管する人は少ない)、長持ちしやすい環境で保管されます。

ですので長財布は長持ちしやすく、持ち主に品格をもたらし、美しいツヤとエイジングが楽しめる究極の財布だと考えています。

コードバンは特別な革ですのであらゆるテイストが味わえます

ここではGANZOのコードバン長財布をすすめてますが、他のブランドでコードバンを購入する場合に注意することはありますか?

僕が注意して欲しい点がいくつかあるので、箇条書きにしました。

コードバンを購入するときに注意すべき点
  1. コードバンに一番求めるものは何かをはっきりさせる(エイジング、質感、ステータスなど)
  2. エイジングを楽しみたい場合は顔料染め(塗料染めと同じ意味)は避けること
  3. コードバンはある程度気遣いが必要な革であることを認識しておくこと
  4. Made in Japanが絶対おすすめ。ただし日本製でもリーズナブルなコードバンは縫製、コバ処理など仕立てがイマイチな商品もある

「2. エイジングを楽しみたい場合は顔料染め(塗料染めと同じ意味)は避けること」について

顔料染めコードバンは簡単にいうとコードバンの上にペンキを塗った状態です。

水や傷に圧倒的に強い反面、美しいエイジングはしません。ここは押さえておかないと時間が過ぎても全く変化しないコードバンを購入してしまうことになります

顔料染めはランドセルと同じ質感で耐久性に優れてますが、エイジングはしません。

「3. コードバンはある程度気遣いが必要な革であることを認識しておくこと」

コードバンは耐久性のある強い革ですが、表面自体は水、キズに弱い特徴があります。

ですので、雨や手洗い後の水や、自分の爪、鞄のファスナーなどに注意する必要があることを事前に理解しておくほうが良いでしょう

楽天やAmazonなどで長財布のコードバンなのに1万円から2万円代の安いものがありますが、高額のコードバンと何が違うのですか?

主な理由は以下の場合が多いです

リーズナブルなコードバンと高額コードバンの違い
  1. 顔料染め(塗料染め)の可能性が高い→顔料染めはコストが低い
  2. Made in Japanではない(仕立てが中国やベトナムなど外国製)
  3. 大手ブランドではない場合だと製品にブランド料が含まれない

上記の3つの理由が多いようです。

GANZOの製品を実際に手に取ってみたい場合はどこで見れますか?

直営店で実際にご覧になることをおすすめします。

理由は、

実物を見るのは直営店がおすすめの理由
  • 直営店は百貨店に比べて、店長さんを筆頭にスタッフさんの知識、経験のレベルが違う
  • 購入に至った場合、次回にその時の購入額の10%の値引きサービスがある
  • 品揃えが良い
  • 最新情報を得ることができる
  • 本当に革が好きな人が働いているので、実際に自分が使った経験いろんなアドバイスをもらえる
GANZO大阪店の外観
GANZO大阪店の外観

ただ、東京3店舗、大阪1店舗のみなのが残念なところです。

GANZOの店舗情報を見てみる
GANZOのコードバン長財布はどこで購入するのが一番お得で安心ですか?

一番のおすすめは直営店での購入です。実際に見て、触れて、感じることでコードバンの長財布の良さがわかるからです。

しかも直営店には、以下のメリットがあります。

直営店で購入することのメリット
  • 革についての知識、経験が豊富なスタッフさんが対応してくれる
  • 品揃えが豊富
  • 革職人が常駐している
  • 購入後14日以降に、初回購入時の金額の10%を値引きがある
  • GANZO製品を無料でお手入れしてくれるサービスがある

僕のサイトでは、

できるだけ実物を見て購入することをおすすめしてます。

様々な都合で直営店で現物が見れない場合は、10%値引きサービスがあるGANZO公式オンラインショップがおすすめです。

GANZO公式サイトで長財布を見てみる
コードバンでも新喜皮革のコードバンかホーウィン社のシェルコードバンかで悩んでます。アドバイスをください。

同じコードバンでも新喜皮革とホーウィン社のコードバンはまったく別物です。

特に新品の時は質感、柔軟性、ツヤ、香り、仕上げなどが大きく違います。

まずは直営店で「自分が本当に欲しいのはどちらのコードバンか」を確かめていただくことが一番大切だと思っています。

それでも迷ってしまう場合は、新喜皮革のコードバンをおすすめします。

理由は、

新喜皮革のコードバンをおすすめする理由
  • 新喜皮革のコードバンで知ってからの方がコードバンに対しての視野が広がるから
  • ホーウィン社のシェルコードバンは非常に高額で新喜皮革の3倍に達するから

ただし、新喜皮革✖️レーデルオガワのアニリン染めもホーウィン社のシェルコードバンもどちらも魅力的で、コードバンの世界ではツートップの存在です。

ただ、高額なホーウィン社のシェルコードバンはあまりおすすめしてません。

僕自身もホーウィンシェルコードバンの本当の良さ、魅力が感覚としてわかるようになったのは、新喜皮革のコードバンをじっくりと使ってからでした。

GANZOでは新喜皮革のコードバンは「コードバン」、ホーウィン社のシェルコードバンは「シェルコードバン2」という名前のシリーズで販売していますのでご注意ください。

ただし、それでもホーウィン社のシェルコードバンが欲しいと感じたら、ホーウィン社のシェルコードバンの購入をおすすめします。

新喜皮革のコードバンとはまったく違う魅力を持つホーウィン社のシェルコードバン長財布
新喜皮革のコードバンとはまったく違う魅力を持つホーウィン社のシェルコードバン長財布

それは新喜皮革もホーウィン社もコードバンは非常に高額ですので、購入後に後悔して欲しくないからです。

繰り返しますが、できるだけ現物を見てご自分の心が本当に欲しているのはどちらかを、

ご自身に確認してから購入することをおすすめします。

GANZO製コードバン革財布 まとめ

内装も繊細で美しい国産牛ヌメ革
内装も繊細で美しい国産牛ヌメ革

GANZOコードバン長財布は新喜皮革に鞣され、レーデルオガワで染色された世界最高峰の水染めコードバンです。

その最高峰のコードバンを、GANZOの厳しい社内基準で仕立てたのがこの長財布なのです。

Made in Japanの誇りとともに

厳選されたコードバンが持つ美しさと耐久性は、まさにMade in Japanの名に相応しい品質で、持ち主の心を魅了します。

僕はMade in Japanの誇りとともに、この世界最高峰の日本製コードバンを感じていただきたいと願っています

さらに、この日本製コードバンは使い込むことで、さらに味わい深くなり、あなただけの個性が自然と刻まれていくことはまさに至福の楽しみでもあります。

このレビューが、GANZOの日本製長財布を検討する際の参考になれば幸いです。

使い込むことで自分だけのアイテムとなるコードバン長財布、ぜひ実際に手に取ってその魅力を実感してみてください。

楽天でGANZOコードバン長財布を見てみる
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この記事を書いた人

初めまして。コードバンに魅せられた男、hinodeといいます。
この度コードバンが大好きな方に喜んでもらえるマニアックなサイトを運営することになりました。
このサイトでは僕自身が実際に購入し、見て、触って感じたことを記事にして参ります。
コードバンが大好きな方に喜んでもらえるようなサイトを目指しますので、
よろしくお願いします。

目次