コードバン財布の値段の違いと品質を9つの視点で徹底検証! 

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二つのコードバン財布

コードバンの財布が欲しいけどパッと見は同じようでも、値段は約1万円〜約10万円と大きな価格差があります。

どうしてこんなに値段の差があるのかその違いを知りたい、購入時の参考にしたいと思ったことはありませんか。

コードバンの価格差
  • なぜこんなに値段の違いがあるのか?
  • 実際に比較検討してしてみたい
  • 具体的に詳細な写真や動画で比較した情報を知りたい

この問題を解決するために、

この記事の概要
  • 5万円と2万円のコードバン財布を購入し徹底比較
  • 革のグレード、染色方法、仕上げなど9項目を徹底検証
  • メーカーに質問、取材して疑問点を徹底検証

を行いました。

僕自身も同じ新喜皮革が鞣したのに大きな価格差が生じることを疑問に思い、この記事を書きました。

この記事を読むと高額コードバンとリーズナブルなコードバンの価格差が生じる理由がわかり、
購入時の参考にすることができます。

持つ人の人生を豊かにするコードバン財布。
この記事を読むことで、あなたに合ったコードバン財布が購入でき、コードバンの魅力を体感できるでしょう。
GANZOの二つ折り財布を見てみる

注】
①当記事はできるだけ客観的に比較・評価をするよう努めていますが、筆者の主観なども入り込んでいる部分もございますので、あらかじめご了承ください。
リーズナブルなコードバン財布とは税込で約2万円前後まで、高額コードバン財布とは税込で約3万5千円以上と設定しています。

目次

【結論】価格で品質・サービスの差は大きいが、重要なことはコードバン財布に何を求めるか

結論からいうと、

結論

品質・サービスの差はかなりある。
しかし、購入する人がコードバン財布に何を求めているかが最も重要

今回この検証をするために実際に2つのコードバン財布(約5万円と約2万円)を購入し、徹底的に比較検討しました。
共通点はどちらも新喜皮革が鞣した(なめした)コードバン二つ折り財布ということだけです。

※一般的に財布の価格で2万円はリーズナブルではありませんが、コードバン財布としてはリーズナブルな価格に含まれると考えます

はじめにお伝えしますが、
価格が2倍以上違いますので差があって当然であり、
本来はこれだけ価格差があるので比較すること自体に無理があり、フェアではありません


しかし、人によってそれぞれコードバン財布に求めるものが違いますし、

この記事を読んでくださるコードバンに興味がある読者様(とくに初めてコードバンを購入する人)に本当にその人が必要としているコードバンを手にして欲しいのであえて比較検討しました。

コードバン財布に何を最も求めるかで購入する価格が変わってきます

コードバン財布の価格と品質の違いを9つの視点で検証

高額、リーズナブル、今回2つのコードバン財布を9つの視点で検証した結果を5段階の⭐️で評価したものを表にしました。なお、高額コードバンとしてGANZO製を、リーズナブルなコードバンとしてプレリ−1957を例として検証しました。

高額コードバン(GANZO製)リーズナブルなコードバン(プレリ−1957製)
ブランド力
原皮のグレード
染色方法
コバ処理
縫製
刻印
デザイン
感触(新品)
アフターサービス
9つの評価表(個人的主観が含まれます)

それでは、これらの結論に至った理由を検証ポイントごとに視(み)ていきます。

9つの検証ポイント
  1. ブランド力
  2. コードバンのグレード
  3. 染色方法
  4. コバ処理
  5. 縫製
  6. 刻印
  7. デザイン
  8. 感触
  9. アフターサービス

1.【ブランド力】歴史と伝統、技術に裏付けされた信頼のブランド

コードバン財布の価格には、ブランドの価値が反映されています。
高級ブランドのコードバン財布にはそのブランドが長年にわたり培ってきた技術や信頼性やデザイン性、実績が反映されています。

そのため、同じくらいの品質でもブランドによって価格に差が生じますので、有名ブランドほど高価格になります。

例えばハイブランドのルイ・ビトンのバッグやお財布は数万円以上するにも関わらず、素材は合成皮革です。
商品価格に大きく影響してしまうのがブランド力なのです。

その点、日本の革小物ブランドは、品質では圧倒しながらも、
失礼ながら、欧米に比べてブランド力はありません

有名ブランドではない比較的安価なコードバン財布では、ブランド力の影響は少ないので価格が下がりやすくなります。
GANZOの親会社の株式会社AJIOKA.は1917年の創業ですが、GANZOは株式会社AJIOKA.が1999年に立ち上げた日本製にこだわった高級ブランド。

GANZOのロゴ
高級感と信頼を感じるGANZOのロゴマーク

革小物が好きな人でGANZOを知らない人はいないほどの知名度を持ちます。
ですので、このブランド力が価格として製品に含まれることは容易に推測できます

しかし、GANZO製品の価格から見て、僕は欧米のハイブランドに比べて、良心的な範囲でのブランド代と考えます。

僕の考えでは、ブランド代は有名ブランドの特権ではありますが、いわゆるハイブランドの場合は価格と品質のバランスは一般の感覚とは違うように思います。

だから、ハイブランドと呼ばれるんですが

2.【コードバンのグレード】等級が品質、価格に影響

ホーウィン社の刻印
ホーウィン社の刻印

コードバンのグレード(等級)に差があると価格に反映する可能性があります。


一般的に考えて食品(牛肉や農産物、魚)に代表されるように、あらゆる天然素材にはすべてグレードが存在しますので、価格の高いコードバンほどグレードの高いコードバンが使用されているのは間違いないでしょう。

僕がでレーデルオガワのHIDEKIさんに伺った範囲では、染色会社レーデルオガワに新喜皮革から送られてくる時点で原皮にグレードはありません
(大きさによる分別はありますし、中心にザラの少ない革は特別用としてありますが、滅多に入荷しないとのことでした)

落ち着いた雰囲気のGANZO大阪店
多くの質問に的確に答えてくれたGANZO大阪店の店内

しかし、製造メーカーのGANZOに確認したところ、等級はあるとのことでしたので、コードバン染色専門会社や革小物製造メーカーなど、業界間でいろいろな事情があると推測します。


しっかりと等級分けした上で輸出するホーウィン社

一方、コードバンの世界の二大巨頭の1つアメリカのホーウィン社は、レザークラフト材料のネットショップフェニックスのサイトによると原皮は等級分けされた状態で送られてくるとのこと。

そこで、ホーウィン社公式サイトをはじめ、多くのサイトを調べたところ、

引用元はこちら
が見つかりました。


ChatGPTで日本語に翻訳すると
『「測定、分類、および格付け これで生産プロセスのほぼ終わりです。次のステップは、パッケージング前の最後のステップであり、それは分類および格付けです

コードバンは慎重に検査、測定、分類、および格付けされます
特定の製品の適切なサイズと形状を決定するために測定が行われます。
低品質のコードバンは割引されるか廃棄される一方、最高品質の製品はHorweenの特別な顧客に送られます。これには、米国のAlden、スペインのCarmina、およびカナダのVibergが含まれます。』


残念ながら日本に関する記載はありませんでしたので、
ホーウィン社に直接メールで問い合わせたところ、

広報担当のJohn Cullitonさんから
「Japan is am important market for our leathers and I am glad that people understand that our Shell Cordovan is unique.」(原文)
翻訳
「日本は私たちの革製品にとって重要な市場であり、シェルコードバンが特別な存在であることを日本の皆様が理解してくれていることを嬉しく思っています。」
との回答をいただきました。

このようにホーウィン社のオイルコードバンはすでに染色された状態で輸入されてきますので、
下の写真のように完全に等級分けされていて、価格もかなり違います。

上記の資料を引用させていただいたフェニックスのサイトはここです。
コードバンだけでなく、いろんなレザークラフト材料を販売している会社です。
レザークラフト材料の通販フェニックス

フェニックスの実店舗でシェルコードバンの原皮を購入!

大阪市内浪速区にあるフェニックスの実店舗に伺い、シェルコードバンの原皮を購入しました。
購入理由は
ただ単にホーウィンスタンプが欲しかったのと、今後このブログ内でインテリアとして使うためです。

難波区役所の隣にあるフェニックス
レザークラフトショップのフェニックス
革の原皮が大量にストックされているフェニックス
革の原皮が大量にストックされているフェニックス
ホーウィンスタンプ
フェニックスで購入したシェルコードバンの原皮
ホーウィンスタンプ
ホーウィンスタンプ

輸入された時点で染色加工されたホーウィン社のシェルコードバンは等級分けされていますので、
日本の製造メーカーがどの等級を使用するかで価格や品質差が発生する要因となります

一般向けレザークラフト材料として等級分けがあるので、業務用でも必ず等級分けがあるのは当然です

ホーウィン社の1級グレードのシェルコードバン
1級グレードのシェルコードバン

今回僕が購入したホーウィン社のシェルコードバンはランクでいうと1級に当たります。
表面のツヤも素晴らしく傷はほぼありませんでしたが、明らかにGANZOのシェルコードバンよりも品質が劣っていたので、
GANZO大阪店にその旨をお伝えし確認したところ、
「シェルコードバンの中でも、さらにGANZOの目線で厳選したものを扱っています。」との回答をいただきました

今回僕が購入した1級より上の特1級というグレードがあるのですが、GANZOは特1級と同等かそれ以上のシェルコードバンを材料に使用していると推測されます。

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この記事を書いた人

初めまして。コードバンに魅せられた男、hinodeといいます。
この度コードバンが大好きな方に喜んでもらえるマニアックなサイトを運営することになりました。
このサイトでは僕自身が実際に購入し、見て、触って感じたことを記事にして参ります。
コードバンが大好きな方に喜んでもらえるようなサイトを目指しますので、
よろしくお願いします。

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 国産とホーウィンの比較をしたくて
    シェルコードバンの財布に続き
    限定カラーのたばこの名刺入れを買いました!

    hinodeさんの影響受けまくりです笑

    • ガンディーさん、ありがとうございます。実は僕もGANZO大阪店でタバコ色の二つ折り財布をみた時は衝動買いしそうになりました。おっしゃるとおり、限定色ですのでもう手に入らないと思います。

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